風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

手作りホイロのその後

 2週間ほど前に、手作りホイロのことでポンタさんからコメントをいただいていました。
 ということで、今日は手作りホイロのその後です。



 開店日直前になって、スチールラックとプラダン+保温シートと補修用テープで工作して作った、手作りホイロ。私は、二次発酵のためにだけ使っている。(なので、以下の説明は、手作りホイロが一次発酵についてもうまく使えるかどうかはわからないことを了承のうえで、お読みくださいね)
 扉の切込みを入れる方向を間違えたり、プラダンの反発力が大きくてうまく扉を閉められるようにできなかったりと、密閉性が悪いまま使っているが、2月の寒い時期から5月になって工房内の室温がかなり上がるようになった(時によっては、27〜28℃くらいにまでなっている模様)この時期まで、なんとかこれで間に合っている。
 温度と湿度を得るために使っているのは、小さな加湿器。木造3畳用となっていたが、密閉度の低い状態で使っていても、今までのところは、温度調節などをしなくても問題がなさそうだ。ただ、2月の時点と5月の現在では、発酵にかかる時間の差が大きいので、機械任せで発酵時間をセットしたい人には、不向きかもしれない。
 また、蒸気の出具合も、周りの温度とは関係なく上がるので、今後真夏に向けて湿度を得るためにこの加湿器が使えるかどうかはわからない。たぶん真夏には、ホイロ内の温度が上がりすぎてしまい、湿度を得るのに加湿器は頼れなくなるのではないかと思われる。ホイロの密閉性がよければ、保温トレイの上に、お湯を入れたボールを乗せて置く程度で間に合うかもしれない。
 ということよりも以前に、現在のところ工房内にエアコンをつけていないので、このままそれで夏を耐えきれるか?ということが、現在の懸案事項なのである。
 私としては、エアコン自体が好きではないことと、消費電力を極力少なくしたいので、エアコンなしで行きたいのだが、酵母の維持やパン生地の発酵が進み過ぎないようにするために、エアコンを頼らざるを得なくなるかもしれない。あくまでもここでは、自分やお客さまよりも先に、酵母さまとパン生地さまの扱いが優先される(笑)
 エアコンなしでいければいいけれど、さもなくば、夏は休む!と言い切れるくらいに他の月で稼げるようになるといいけれど、今のところどちらも可能性が低い…というのは、余談です。



 それから、加湿器を使うことで、ホイロの中にはかなり水滴がつく。保温用アルミシートは、使用後に早めにタオルで拭いておけば特に問題はなさそうに思うが、コメントをくださったぽんたさんが書いていたように、ラックを囲むものを合板で作っただけでは、木に湿気が沁みこんでカビが発生しやすいような気がする。内側だけでもステンレスのシートを貼りつけておくなどした方がよさそうだ。
 実は、ラックとプラダン+保温シートで作る前に、合板と1×3材でパネルを作ってパネルの中に断熱材を入れ、内側の合板にステンレスのシートを打ちつけるところまで試してみたのだが、扱いが難しくて挫折した。パネル自体も重くなってしまい、使い勝手が悪くなりそうだった。
 プラダンで密閉度をよくするためにはどうすればよいかが、目下の課題。



 ちなみに、この手作りホイロのほかに、私は、市販の家庭用の発酵機も使っている。会津でカフェらしきことをしていた時に購入した、ベターホーム協会の家庭用の中では少し高めのものなのだが、作りがしっかりしていて使いやすく、とても気に入っている。
 業務用中型オーブンの天板は入らないのが残念なのだが、食パン型やカンパーニュのバヌトン型が入れられるので重宝している。とくに食パンは発酵に時間がかかり、きちんと温度と湿度がないといつまでたっても生地が上がってこないので、これがあってよかった。



 さらに余談でちょっと書いておくと、オーブンは業務用の中型ガスオーブンを使っている。
 電気は、できるだけ使わないようなやり方をしたかったので(いちおうこのパン屋を作るプロジェクトは、非電化パン屋=できるだけ電気を使わない プロジェクトの一環で、仲間の力を借りて作っている)、工房内での電化製品は照明、冷蔵庫、こね機、発酵機、手作りホイロの加湿器。それから、家庭用のオーブンレンジも置いてはいるが、これは現在ほとんど使うことがない。
 電気は、母屋から分岐して引いてきて、30Aで問題なく賄えている。
 月当たりの電気代は、1000〜2000円増えたくらい。
 ガス代は、中型オーブンで週3〜4日の営業日で、2000〜3000円アップというところ。
 小さなパン屋をやるには、光熱費をこのくらいでおさえられたらいいですね〜。
 工房建設については、こちらのホームページもご参照ください。パン工房建設に関わったメンバーのHPです。

 小さな家を、自分たちでつくる



 ポンタさん、頑張ってくださいね。