風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

初・パン講習

 なるべく電気を使わずにすむパン工房を、安く作りたい・・・と考えている時に出会った、那須の非電化工房。
 2年前に、そこで「地方で仕事を創る塾」を受講したことがきっかけとなり、「仲間力」を元にこのパン工房が出来上がった。
 その繋がりから今日は、現在非電化工房の自給自足大学で受講中の2人が、パン作り体験にやってきた。
 といっても、その中の一人は、都内の大手のパン屋と天然酵母のパン屋、そして千葉の自家製酵母のパン屋で働いた経験のある人。方や私は、パン屋で働いた経験もなければ、製菓学校に行ったわけでもない。ただ、単発のパン教室には何度か通ったことがあるというだけの、ほぼ独学で始めたパン屋なので、未だにここはどうすればうまくいくのだろう?という試行錯誤をあちこちでやっている。・・・という状況なので、自分がわからないところを逆に聞いてみよう、という思惑もあったりしての本日。


 2人が今日の時間は無制限、ということと、夏の暑い時期で室温でも発酵が最短で進むだろうという予想から、一日でパンをこねるところから焼きあがるところまでを通してやってみることに決めて、11時集合。
 あいさつもそこそこに、早速今日こねる小麦粉の量を決めるところから始めた。
 1個60gのバンズを一人5個ずつ作るということにすると、パンの生地量は600g。600gの生地を作るためには、小麦粉は半分の300g・・・という具合に割り出して、ベーカーズパーセントで、他の材料の重さを出す。
 パン屋経験のある人と、もう一人はパン作り経験全くなし、という対照的なメンバーではあったけれど、経験者のHさんに手助けしてもらいながら、生地のこね、分割、成型をこなす。その端々で、ここはどうすればいいかとか、自分がやっているのとは違う方法を教え合いながらの講習となり、私自身も得るものが多かった。
 ちなみに時間割は、一次発酵が4時間くらいかかる予想だったので、捏ねがおわったあと昼食。それから、自由時間。パン屋経験者のHさんがこれから自分でパン工房を建てたいと思っているので、その参考とするために工房の計測をしたり、近くのホームセンターに買い物に行ったり。
 一次発酵が3時半でいい具合になってきたので、そこから食パン、カンパーニュ、バンズの分割、成型をして、2次発酵完了が5時15分。
 さらに、カンパーニュとバンズにクープを入れて焼成の後に、食パンを焼き、6時ごろに全部の工程が終わった。


 先週末の工房内38℃とは変わって、今日は幸いにも昨夜が涼しかったために30℃くらいで納まり、作業もしやすくてちょうどよかった。
 初めてのパン作り経験をしたOさんが、終わったあとに、


 パン作り はまりました!
 帰ってから もう一度Hさんに聞いて
 やってみます!


と、目をきらきらさせて言ってくれたのが、とても嬉しかった。私のこんな授業?でも、伝わるものがあったのでしょうか・・・。


 焼きたてのいい匂いのするパンを抱えて帰る二人。
 帰る車の中で耐え切れずに、パンを頬張っていたかもね。