自家栽培のブドウを発酵させた酵母液と小麦粉を混ぜて、パンの元種を作る。
という工程を、先週末の営業をこなしながら経過観察していたのだけれど、無念にも失敗した!
一度目がうまくいかなかったので、もう一度最初からやり直したのだが、なんと2回目も失敗した〜!
失敗したというのはどういうことか?というと、小麦粉の中でパンを作るために有効な酵母がうまく育ってくれずに、とろとろの状態で終わってしまう・・・ということである。においがヨーグルトっぽくなっているので、もしかすると乳酸菌の方が増えすぎてしまっているということなのだろうか?と予想しているのだが、この、うまくいかない原因は何なのか?という正確な答えを今の今まで探し続けているのだが、今もって答えを見つけていない。
ちなみにある年、東京農業大学の公開講座で、みそしょうゆをさくさく作る、という講座があるのを見つけて参加して、その時の講師の方に質問してみたのだが、麹菌専門の先生だったらしく、パンの酵母や作り方についてはあまり詳しくなくて、問題解決の糸口さえ見つけられなかった。(うちの家内も、夏になるとうまくできなくなると言っていましたね〜くらいで…(笑))
いつしか顕微鏡で覗いてその答えを探したいと思っているのだが、自分にはそんな知識と技量がないしなぁ・・・と思っていて、そうだ!この人がいる!と、身近なところで相談できそうな人を思い出したので、そのうち答えを見つけられる日がくるといいのだが、それは神のみぞ知る。
ということで、現時点では、なぜ元種がうまく作れないのかの原因は謎のままである。
それよりなにより、パンの元種が作れない!というのは、私にとって死活問題。
自家製酵母が死に絶えてしまった時点で、パン屋休業という事態に陥ることになるわけで、
やっぱり この時期は
酵母にとって魔の時間帯なんだ!
元種が作れないっていうことは。。。
と考えてしまったら、急に緊張感が高まった。
幸い、今パン作りに活躍している元種は今までで最強の酵母となっているらしく、工房内38℃となった夏を乗り越え、今現在でも元気にしてくれている。が、本当に「今」現在であって、次に冷蔵庫に保管している酵母の様子を見た時に、
あれ!?
なんか おかしい!?
と、いきなり病状悪化、さらにはご臨終。。。という事態にならないとも限らない。そういう事態が今まで発生したことがあるので、なおさら緊張するのである。
たとえるならば、無心で綱渡りをしていた時にふと、眼下の景色が目に入ってしまい、そのとたんに緊張感と恐怖感が高まって集中力が途切れて落下!みたいなその際際の瞬間に立ってしまったような気分なのである。
自家製酵母のパン屋は、まさに綱渡りみたいなもんですからね。
・・・いかん!そんな不穏なことを考えてはいけない!!
逆に、昨日は作れなかったのに、今日やってみたら作れた!不思議〜!?
ということもあるので、そのイメージを保ちつつ、元種作りがうまくいき始めたら、「酵母を起こす→」の続きの「パンの元種を作る」を書いていきます。酵母を起こすためのぶどう入りの瓶もいくつか保存しているので、その時は必ずや、来るはず。
そんなわけで、自家栽培のぶどうで自家培養した酵母でパンを焼く!は、いつしか続く。
神(っていうか酵母)のご加護を祈りつつ・・・。