風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

自家栽培ぶどうの自家培養酵母でパンを焼く(諦めずに継続中〜!)

 実は、2日前の営業日である日曜日。
 自家栽培のぶどう酵母が発酵のピークを迎えたようだったので、パンの元種を仕込み始めた。11月になって、昼間の気温も20度前後となり、先月までの急に日中の気温が上がるというようなこともなくなってきたので、工房内の菌環境も変わってきたのでは?という予測に期待を込めつつ、久々に仕込んでみることにしたのである。
 9月から数えて、もう6度目くらいだろうか?失敗続きでいまだに実現しない、我が家の庭で実ったぶどうを発酵させて培養したパンの元種。今度こそ!と、気合を入れつつ、ぶどうの発酵液(酵母液)と小麦粉を混ぜて室温に置く。そして、小麦粉が発酵してくるのを待つ。
 日曜日の朝に仕込んで、営業時間内の温かな工房に半日ほど置いてみると、膨らみ方は顕著ではなかったものの、酵母が呼吸してできた気泡が入り、ゴムべらで様子を見るとそれなりに繋がっているのが見てとれた。前回、これを冷蔵庫に入れたらダウンしてしまったので、今回は日曜日の営業終りに1回目のかけ継ぎ(培養を始めた元種に、栄養素となる粉と水を足す)をして、工房内の室温に置いて一夜を過ごした。
 一夜明けた月曜日の朝、元種の上がり方を見ると、発酵力が強くなっていると思うほどの状態にはなっていなかったのだが、それなりに膨らんではいたようなので、これをいったん冷蔵庫に入れて、様子を見てみることに。低温に強い菌を育てられれば発酵力のある元種になりやすい、ということは経験上わかっているので、うまくできているかどうかの試験も兼ねて、夕方まで(6〜7時間)低温の中に放置してみることにしたのだ。
 そうした月曜日の夕方、期待と不安半々のままチェックをしてみたところ、見た目ではいいのか悪いのか、判断がつけにくい。気泡も目立つほどには入っていない。
 が、ゴムべらでつついて感触を見てみたら、

 おお〜!
 来た!!
 いいんじゃないの?

なんだかいい感じに小麦粉が繋がって、元種らしくなっているではありませんか!
 元種らしくというのは、何がどう変わったか?というのをお伝えしたいところなのだが、これが言葉で言い表すのが難しい。ゴムべらで元種途上の小麦粉を撫でてみると、容器の縁からペロンときれいにはがれる…と書いても、わからないでしょうねぇ・・・。(逆に、失敗する時のことを書くと、ペロンとするほどの塊にはならず、小麦粉を水に溶いたようにとろとろのままになっている)
 しかし、この段階ではまだ安心できない。先月までのぬか喜びは、何回数えたことか。行ける!と思ったのがダメになった時の落胆といったらない。すでに5回くらい失敗しているので、私のアイデンティティの半分くらいが崩壊しかけている。
 とりあえず冷静になりつつかけ継ぎの3回目をして、冷蔵庫に入れて一晩置く。

 ・・・という段階まできた、今日の午前中。
 期待と不安を胸に、元種候補の様子を見てみると、やはり見た目では気泡の入り方がはっきりとはいい状態に見えず、

 う〜ん
 微妙だなぁ・・・

と思ったのだが、ゴムべらでチェックしてみたところ、

 あれ?
 なんか うまくいってそう!!

見た目の割には感触がいい。もしかしてもしかすると、成功しそうな気配が濃厚になってきた!
 が、しかし、ここでもまだ安心はできない。今日の午前中に4回目のかけ継ぎをして、このまま冷蔵庫でゆっくりと発酵を促して、もう一度(たぶん明日の朝)5回目のかけ継ぎをして、そのあと試し焼きをしてみて、ようやく元種がうまくできたかどうかの結論が出る。明日の夜には今週のパンの仕込が始まるので、木曜日か金曜日には結果が出るかも(ドキドキ
 うまくいっているように見えた元種も、実際にパン生地をこねて焼いてみるまでは、本当に発酵力のある元種になったかどうかはわからない。
 
 どうか うまくいきますように!
 そろそろ このあたりで元種ができないことには
 私のアイデンティティが音を立てて崩れそうです・・・

神様に祈るつもりで、思わず手を叩く。
 11月になって、何となく運気が上昇中のような気がしているので、うまくいくといいなぁ。
 自家栽培ぶどうの自家培養酵母で・・・早くパンを焼いてみたい!!