風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

LOVE CAN GO THE DISTANCE

 私が15年来のスガシカオの大ファンである、ということは先日書いたのだが、会津に住んでいた時にスガさんの歌詞や曲や声に目覚め(?)、どうしても生で聞きたくなって、新潟や仙台、宇都宮、東京など、チケットが取れればあちこちのライブに行っていた。山奥の田舎で暮らしていく中で、それは、日常から離れて気持ちをリフレッシュさせるための、私にとっての最大限非日常の時間となった。
 とはいえ、チケットは即完売となり、先行予約を狙っても当たる確率は相当低い。
 実家のある栃木に戻ってからは、狙うのはほぼ、東京であるライブに限られてくるので、入手できる確率はさらに低くなって、ここ2年はまったくチケットが取れず、先行予約の結果のメールに、

 厳正なる抽選の結果、
 残念ながら チケットをご用意することができませんでした。

と書かれてあるのを見ては、

 また はずれたー
 あ〜あ
 これは もう
 開店間もないパン屋の仕事を ちゃんとやりなさい
 という
 神様からのお達しなのだな

と、自分に言い聞かせて、パン屋の仕事に集中することに徹していた。

 そんな折。
 スガさんが2011年に所属事務所を離れて、いったん個に戻り、デビュー20周年となる50歳までに自分が納得できるCDを作る!と言っていたその大きな目標を達成する目前となるライブが行われることになった。そして、またもや私は、チケットの先行予約にエントリーした。そのライブ、1月に発売されるCDを生演奏で試聴してもらいます、という記念碑的なもので、もちろんすごく行きたいものだったのだけれど、2年間のはずれ続きで、くじ運が全くなくなっている気持満タンの私は、

 また はずれだろうなぁ〜
 当ったら 嬉しいけど
 ま、
 とりあえず 
 エントリーだけはしておくか

という、諦め半分で先行予約の手続きをした。
 それから何日後だったろうか。抽選日さえ忘れていた日に、Lチケットからメールが届いていた。

 あ
 また はずれ っていう
 メールね

と、期待しないまま、「残念ながら・・・」と書いてあるに違いない文面に目をやり、途中まで読んだところで、

 え!?
 と、当選!?

なんと!先行予約の抽選に当選しているではないですか!!

 ええ〜!?
 うそ!?
 と 当選!!!?????
 や やったぁ〜!!

にわかに信じられなかったが、何度見てもそこには、

 厳正なる抽選の結果、
 チケットをご用意することができました。

と書かれてある。しかも、エントリーしたライブの開催日は12月25日!(すみません。営業日である金曜日です)

 あー
 神様〜〜〜
 ここまで 頑張ってきたから
 そろそろ ライブに行ってもいいよ
 ってことですね?
 これは きっと
 神様からの クリスマスプレゼント・・・
 ありがとうございます!
 行ってきます!!
 かみさま〜 ありがとう!!!

なんだかテンパりすぎてよくわからないが、どこか空の上の方から見ていてくれて、頑張った人にいいタイミングでご褒美をくれる存在を神様と呼ぶなら、「かみさま」に感謝したい!という気持ちでいっぱいになった。(だいたい、クリスマスなんて、ふん!と言っていた人が、当選したらこのざまざんす。しかも、神仏混淆しております(笑))

 という訳で、25日(金)と26日(土)は、臨時休業させていただきますm(_ _)m
 26日も休みですか?と思ったお客さま。東京お台場のライブ会場から真岡の自宅に戻ってくるのは、26日の午前1時頃になると思われるので、パンの仕込ができないのです。
 ゆえに、25・26日は臨時休業いたしまして、27日(日)が今年最後の営業日となります。
 何卒よろしくお願いいたします。

 ちなみにスガシカオの曲は、メジャーの最後の頃の曲は「Progress」などの応援ソングが多く、公共の場でもかけやすいのだけれど、私がはまっているスガさんのツボの部分は、普通は歌詞にはしないよね、というような、でも、本当は誰でも心の中でこんなこと思っていたりするよね、というダークでゆがんだ、かつファンキーな曲と歌詞であるため、どう考えてもパン屋の店頭でかけるには違和感がありすぎる(ふっ)
 ということで、週末の営業中かけていたのは、山下達郎さんのCD。
 この時期に聞きたくなる、クリスマスソングをアカペラで歌っている『Season’s Greetings』と、やはり一人アカペラで歌われている『ON THE STREETCONER』という、3部作+3枚買った人にはもれなくプレゼントの「0(ゼロ)」番まであるアルバム。
 



 いつ聞いても達郎さんの一人アカペラが圧倒的なのだが、その中でも特に好きな曲が、「LOVE CAN GO THE DISTANCE」 
 「愛」というのは、人を愛することもそうだけれど、私にとってのパン作りも(あるいは、達郎さんやスガさんにとっての音楽とか)、本当に好きだからこそ、仕事としての様々な苦労や困難をも乗り越えて続けていける、ということだろう。
 愛があれば、どんな時間も距離も、越えていける。そして、夢を叶えることができる。
 時間や距離や困難を超越した先にあるもの。それは、the distance を乗り越えることができた人にしか見ることができない、とても清らかなものであるような気がする。