風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

3年目の3.11

 3年前の春、私は福島県の奥会津に住んでいました。
 そこで経験した3.11とそれ以降の日々。
 会津での震災の被害はほとんどありませんでしたが、県内で起こった原発事故のことは、とても身近なこととしてニュースにくぎ付けになりました。
 子どもの頃、親に、「電気がもったいないから消しなさい」とよく言われたような気がします。今の今までそのことが身についていて、不必要な電気がつけられていると、罪悪感のようなものを感じます。ちなみに渋谷のヒカリエに行った時、こんな電飾だらけの建物、もったいない!と怒りさえ感じました(_ _;)



 自分にできる小さなことを一人一人が心がけることで、電気の使用量も減らすことが出来ます。そのことが、原発をなくすことに繋がるはずです。原発反対!という声を上げている人たちの中で、そのことを意識して実践している人がどれだけいるのか?ということには、少し疑いの目を持っていたりします。
 パン屋を始めるにあたり、業務用の電気オーブンとホイロ(発酵機)は使わないということは、私の中で決まっていました。オーブンはとりあえず中型のガスオーブンで、ホイロは手作りして小さな加湿器を使い、それでまかなえそうです。工房に引いた電気も母屋と併用にして、30Aで支障なく使えています。
 あとは、夏が来た時にエアコンが必要になるか・・・あたりが、分かれ目になりそうですね(笑)ショップに来るお客様のためというよりも、パンの発酵と生地の調整や作業の速度が、気温が高すぎるとうまくいかなくなるため、そのやりくりが今ある道具の中でどこまでできるかがカギになりそうです。
 それと、自分が暑さにどこまで耐えられるか?あるいはもう、夏は休業してしまうか?(収入がそれで間に合えば、それもありなんですが)



 2011年3月、会津で営んでいた小さなカフェ(らしきもの)のブログを引っ張り出してみたら、2011年3月12日に、こんなことを書いていました。
 震災が教えてくれた「変わる」ことを、日本は変えていくことができたのだろうか?



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なごり雪 2011.3.12
 昨日の大地震では、ここ三島町もかなりの揺れを感じました。でも、特に目立った被害はないようです。ただ、只見線は運休しています。
 被災地の状況は、目に余るものがありますね・・・。出来る限り多くの方々の無事と、いち早い復旧を願うばかりです。

 そんな中、昨夜も会津には雪が積もりました。ここまできてまだ降るか!というくらいに、今年はいつまでも雪が終わりません。
 しかし、今朝はカフェの玄関前の雪を片していて、思いもかけないものに出会いました。
 なんと、雪の上に毛虫を発見!ずいぶんと目覚めの早い毛虫くんのようです。そういえば、8日が啓蟄でしたね。
 いつもなら、うわっ!毛虫〜!と“毛嫌い”するはずなのに、こんな日に、一生懸命むくむくと動く黒い毛虫を見ていたら、小さな命がとても愛おしく思えました。

 どんな境遇に遭遇しようとも生きようとする命の集まりが、目を覚ます。雪国の春は、喜びに満ち溢れている・・・はずなのですが。。。