本日はなぜか、
今日は 猫は いないんですか?
とよく聞かれた日だった(笑)
大人(男性、女性ともに)から、子供連れのお母さんから、同じ質問をされた。
数日前の、昼間も寒〜い日には、家の中で2匹で猫だんごになっていたりもしたが、ふわりもほたるも、少しでも日射しが暖かくなると、たいていは工房の裏口の踊り場のところで日向ぼっこしていたりする。最近は寒くなったからか、その場所からあまり動かないので、お客さまが庭先で猫の姿を見かける機会が少なくなっているかも・・・。
小さな女の子がここを、「猫のパン屋さん」と呼んでいて、
猫のパン屋さんに行こう っていうんですよ
と教えてくれたお母さんがいたと思ったら、今日は、それよりも小さな男の子のお母さんが、
にゃんにゃんのパン屋さん と呼んでいるんですよ
と教えてくれた。
それでなくても庭に猫の姿が見えると(特にふわりは警戒心ゼロで、自ら誰にでも近づいていくので、ひょっこり現れることがある)、
あっ!猫だ!!
と思わず声を上げる大人も多く、どうも、ここにくるお客さまの猫好き度は、かなり高いと思われる。
ちなみにブログには書いていなかったのだけれど、今までふわりと、ふわりが産んだ子猫のほたるとあめの、3匹が我が家にいたのだが、オス猫のあめが、7月の嵐の晩にふらりと家を出たまま戻ってこなくなった。そのうち戻ってくるかな…と待っているのだけれど、以来、あめは姿を見せなくなり、我が家の猫は2匹になっている。(思い返せば、もの心ついた頃のあめを見ていて、この子とはあまり長い間いっしょにいられないかも…となんとなく思ったその予知能力が的中している。。。)
ふわりの前に飼っていたタマ(約3年前に推定19才で他界)が産んだ猫も、オス猫は半年で、メス猫も1年半で帰ってこなくなったので、もしかすると猫界の掟のようなものがDNAの中にあるのかもしれない。特にタマは自立心が高かったので、まだ小さな子猫をきっぱりと親離れさせようとしていた節がある。
ふわりはタマのような孤高の猫とは反対の、誰とでもフレンドリ〜で、子猫に対してもいたければいればいいんじゃない?って感じなのだが、あめの方が男の子として自立していったのかな・・・。猫の世界にも、様々な思いがあるらしい。
そう言えば今日、東京から来たという若いペアのお客さまが(板室温泉に行った帰り道に、気になるパン屋さんということで寄ってくれたとか)、店内に入るなり、
かわいい〜!
うわ〜!
すごいところにありますね!
と、二人して盛り上がってくれた。
板室温泉の方がよっぽどすごいところなのでは?と思うのだが(笑)、東京出身というお二人にとっては、民家の裏手にぽつんとパン屋が建っている、ということの方がすごいことだったようだ。
帰り際には、
ここ 一度来たら忘れられませんね
と、東京の真ん中で育ったという彼氏のほうがひと言。
ま、考えてみれば、他人の家の裏庭まで入り込んで、猫は今日はいないのかなぁ〜?と、庭の裏側まで覗き込むようなことは、普通じゃあり得ないだろう。
私が一人でパンを作り、実家の庭先で売っている、というお店だからできること。
店名の「風の通りすぎる場所」というのは、真岡の地名の由来の一つからつけているのだけれど、もう一つ、この店自体が、誰でもふらりと来られる日常とは少し違った場所であり続けたい、という思いも込められている。
そのスタンスは、これからもきっと、変わることはない。