風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

明日の兆し

 今日は朝から風が強くて、何かが飛んできてぶつかる音がしたり、何かが飛ばされて転げ落ちる音がしたり、工房の窓の網戸が外れて落ちたり、ドアが風圧で勝手に開いてしまったり、外に出たら危険!というくらいの強風だったので、

 こんな日に お客さまなんて来ないよな〜
 
と諦めていたところ、意外や意外、小雨交じりの悪天候のお昼頃から、パンを買いに来て下さるお客さまがいらしてくれた。
 午後2時過ぎになって晴れ間が出たあとも風は強いままだったが、その後もぽつりぽつりとお客さまが続いて、大量に残るだろうと予想されたパンが、いい具合にお客さまの手に渡っていった。
 昨日の夜は月が見えたため、天気予報ほど悪天候にはならないだろうといつもと同じくらいに仕込んだところ、仕込みが終わった朝の6時頃に工房から外に出てみたら、様子が一転。怪しげな雲が空を覆っていたので、仕込みすぎたかも・・・とため息交じりだったのだが、頑張って仕込んでパンを焼いてよかった〜。
 悪天候の中来て下さったみなさま、本当にありがとうございましたm(_ _)m


 さて、晴れ間の出た午後、お客さまのいないすき間時間に今日も庭ウォッチングをしていたら、なんと〜〜〜!!!!!
 一昨年の秋に植えたばかりなのにぐんぐん成長して今年花が咲いた!と驚いていたあんずに、実が成っているのを発見っ!




 あれっ!?
 なんていうことでしょう・・・
 実が成ってる!
 ということは 自家受粉?

 びっくり仰天である。確か、あんずは自家受粉しにくい(1本では実が成りにくい)ので、違う品種の木を2本以上植えたほうがいいということになっている・・・はず。ホームセンターで苗を見つけたこの品種(新潟大実)は、わりと自家受粉しやすいものだった気がするが、それでも、まさか植え付けた次の年に実をつけるとは予想もしなかった。
 この春に初めて花を咲かせたところなので、花数自体もそれほど多いわけではなかったが、それを考慮の上でも、結構実がついているように見える。だいたい、実が成る初年度は、せいぜい2個とか3個くらいのものなのではないのか?と思うのだが、なんていうか、この新潟大実は、早熟?(笑)
 しかし、こんなに実をつけやすいのだったら、我が家の庭で採れたあんずであんずジャムを作る、という夢が叶いそうではないか!

 もう一つ、去年の秋にやはりホームセンターで苗を見つけたマルメロ。秋のうちには庭に植えられそうになかったため、とりあえず鉢植えにしておいたら、こちらにも花芽がついた。



  ↑ 強風のため、ピントがボケ気味です。悪しからず。


 オレンジがかった蕾が、とてもかわいい。
 この春先はいつもに比べて気温が低い日が多かったので、もしも庭に植えていたなら寒さで新芽はやられていただろうから、鉢植えにしておいて正解だった。
 ちなみにマルメロは、西洋版のかりん。日本のかりんほど固くなく、渋みもほとんどないので、ジャムやはちみつ漬けにしやすく、香りのいいものになる。会津にいた頃、秋になると米沢の道の駅までマルメロを買いに行き、冬に飲むマルメロはちみつを仕込んだりしていたのだが、これも自家栽培でできるといいなぁ〜と夢見つつ、苗を見つけて思わず買ってしまったのだった。
 あんずもマルメロも春に咲く花もかわいいいし、ますます成長が楽しみになってきた。

 工房の前に植えたブルーベリーには、花が鈴なりに咲いた。




 私にとってブルーベリーは、今こうしてパン屋を営む原点となった、自分にとっての守り神。
 工房の前に植えてあるのは、会津で植えていたブルーベリーの、唯一生き残った1株。
 これからも、このパン工房と庭を見守ってくれますように・・・。

 蕾と花と小さな成りかけの実と。それから、仕込んだパン種と。
 それはみんな、明日への兆し。