風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

青空の翼

 庭に出たら、鳥のような形の雲が出ていた。



 カメラを持って戻ってくるうちに雲の形はどんどん変わっていって、一羽の大きな鳥が青空に翼を広げていた。




 実家に戻ってあらためて思うのは、関東平野の広々とした景色の気持ちよさ。
 5年前まで住んでいた会津は、中山間地と呼ばれる山間の町だったので、周りを山で囲まれていて空の位置が高いところで終わってしまう。なので、夕陽も高い位置で山の陰に隠れてしまい、夕焼けはほとんど赤い色だけしか見ることができなかった。
 でも、関東平野の隅にある真岡では、太陽が地平に近いところまで降りてくるので、夕焼けは徐々に暗闇に変わっていく間に虹色になる。子供の頃はそれが当たり前のことだと思って、ただただきれいだなぁ〜と景色を眺めていたのだが、他の地に住んでみて初めて、その風景が当たり前ではないことを知ったのだった。
 市街地をちょっと離れて、田んぼが広がるような場所に立ってみると、空が本当に広いことがわかる。特に冬晴れの日には、木々も葉を落としているため、清々しいほどの広さを感じる。
 その風景の中で深呼吸をするだけで、自分が新鮮になれる。
 小さな庭の中で鳥のような形の雲を見ただけでも、なんだか大空に羽ばたいていけそうな気持になってくる。
 会津には、子供の頃から雪国にあこがれていて、一度雪国に住んでみたいと思っていたので引越したのだけれど、そして、住んでいなければ見られないたくさんの美しい景色や貴重な経験をしたけれど、やっぱり関東の冬の青空、好きだなぁ。