去年、クリスマスを過ぎた頃に、ふと思い立ってりんごのクグロフを作ってみた。
りんごは、紅玉で作ったジャムを生地に入れてみたのだけれど、とろりと煮崩れたジャムだったのでりんごの食感はほとんどない。味は悪くなかったのだが、私としてはその点に不満が残った。
今年のクリスマスのクグロフの案を練っているときに、りんごのクグロフも作ってみたいと思いつつも、りんごの食感が残るクグロフにするにはどうすればいいだろうと悩んでいたところ、それとは全く関係なく、どんな味なのか興味があったグラニースミスというオーストラリアで育成されたクッキングアップルが日本でも栽培されていると知り、ちょうど、紅玉をジャムにし終わったところでもあったので、取り寄せてみた。
届いたグラニースミスを生で食べてみたら、しゃきしゃきと歯ごたえのある食感。青リンゴ特有の香り。酸味はあるけれど、それほど強いわけでもない。今まで食べたことのない味わいだったので、どんなジャムになるのか、想像がつかない。
ゆずとりんごのジャムを作りたかったのに紅玉を使い切ってしまっていたところだったので、取り急ぎそちらをグラニースミスで作ってみたら、サイコロ型に切った形がほとんど煮崩れないままに残って、紅玉みたいにとろりとしたジャムにはならなかった。ゆず&りんごのジャムは、とろりとした中にゆずの香りのするジャムにしたかったので、何かがずれている・・・とよくよく考えたら、形が残るということは、クグロフに入れたらイメージしていたようなりんごのクグロフになるのではないだろうか?と、そこに繋がった。
それで今週、グラニーアップルをさいの目切りにしてジャムにしたら、思惑通りにコロコロの形がそのまま煮崩れないで出来上がった、
それを赤ワインを加えて作ったクグロフ生地に混ぜて焼いてみたら、イメージしたとおりにりんごの食感が残るクグロフになった!
さらに、グラニーアップルのジャムの香りと生地に加えた赤ワインのおかげなのか、クルミとの相乗効果もあるのか、香りや味わいも深くて、想像以上の出来映えに。
ということで、赤ワイン生地のりんご&くるみのクグロフ、今年のクリスマスのクグロフの1品として、販売決定です!