ブログを書きそびれているうちに、４月になってしまった。
３月の終わりから咲き始めた桜。
咲き始めたあとに気温の低い日が続いたおかげで、今年は長いこと咲いている。
先週の日曜日にみぞれが降ったにもかかわらず、花が枯れて落ちることもなく、何度か吹いた強風に散らされることなく、昨日の夕方に買い物に出たときにも、近くの日当たりがよくて一番最初に咲き始める桜並木がまだ花をたくさんつけていて驚いた。
その日の帰り道、東に向かって車を走らせていると、目の前に大きな月が！薄明るい時刻の空に、ほの白い円形を描いていた。
そう言えば、２日後が満月だったなぁと思い出し、ふと、五行川沿いの桜並木と菜の花が咲くあの場所で、桜と菜の花と満月の写真が撮れるのではないだろうかと景色を想像してみた。
昨日の夕方は薄曇りで、それからカメラを持ち出して行ったとしても、月が高いところに上がってしまいそうだったので、明日天気がよかったら行ってみようと思ったその日が今日。
運良く、天気は良好。
月の出がいつ頃になるのか調べてみると、いい頃合いの高さに上ってくるのは夕方６時近くになるようだったので、薄暗くなりかけた時刻にカメラを持って出かけた。
現場（！）に着いて車を降りると、月はもう結構な高さまで上がっている。思い描くような写真が撮れる場所があるだろうか・・・と思いつつ、五行川沿いの道を歩く。
薄明かりの中で菜の花が明かりをともすように、黄色く色鮮やかに見える。
西の空には、あかね色の夕焼け。
そして、桜と菜の花と十五夜の月。
願はくは 花の下にて 春死なん そのきさらぎの望月の頃
西行
如月は新暦の３月中旬以降の満月。花は桜。
今日は十五夜（新月から１５日目）、明日は満月（月齢１５）。今年の中でもいちばん大きく見える、スーパームーン。
写真の出来はとりあえず、思い描いたようなそんな景色を見ることができた。
帰り道、だいぶ暗くなった川沿いの道を、自転車で家路につく学生と思われる人たちとすれ違った。
桜と菜の花が満開になった遊歩道を、自転車をこいで家に向かう。記憶の中にそんな風景を持てる幸せ。
いつまでもこの景色がありますように。
そう願わずにはいられない。
