毎年、ある日の朝、起きてぼんやりと茶の間に座ると、隣の家のモミジが逆光を浴びて色鮮やかに目に飛び込んでくる借景もみじの日が突然やってくるのだが、今年は今日がその日だった。
何の加減なのか、紅葉は日に日に鮮やかになっているはずだし、逆光になるタイミングも毎年ほぼ同じ時刻で変わらないと思うのだが、本当にある朝突然、我が家のガラス窓越しに錦絵が描き出されたようになるのだ。
先週から朝晩の冷え込みが急に厳しくなり、台所にある温度計は、今朝10時の時点で5℃。
この寒さでモミジは一気に色づき、そしてせわしなく散っていったようだ。午後になると、今度は、地面に落ちたモミジの葉っぱが斜光に照らされ、色とりどりに輝くのがフェンス越しに見えた。
そして、木の上には、最後のひとひらが・・・。
季節はすっかり、冬。