先週末、パンを買いに来てくれたお隣のちはるちゃんと、
もう 11月だねー
1年が早い!
もうすぐ 年末になっちゃうね
という話をしていたら、ちはるちゃんに、
今年はどんな年でしたか?
と尋ねられた。
あ 話してなかったっけ?
パン屋を始めたら
劇的に 気持ちが変わったっていうこと
ちはるちゃんとは、パンを買いに来た時などに猫の話やら何やらいろいろな話をしているのだが、そのことは話しそびれていたようだ。
今まで、お金がなかったり貯金が無くなってきたりするとすごく不安になっていたのに、パン屋を始めたとたんに自分でも驚くくらいに気持ちが劇的に変わった。ぶっちゃけ現在私は、自分の人生でいちばんの極貧なのだが、それにもかかわらず、今まででいちばん、幸せだな〜と思えるようになった。
もちろん、まったく不安がなくなったわけではない。まだ、生活するのに十分な収入にまで達していないので、不安であることに違いはないのだが、自分の住処の隣にパン屋という仕事場を持てたことによって、このままパンを作っていけばそのうち何とかなるだろうと思えることが、劇的に気持ちを変えたのだ。
これまでの経験により、どこかにパートで勤めたとしても、生活に十分な収入はたぶん得られないだろう。どんなに一生懸命やっても給料は変わらず、時給が上がったとしても10円単位というのは、私にとって絶望に近い。それに比べたら、自分の力で変えられる可能性のあるパン屋をやったほうが、ずっと希望が持てる。
今までお金に気持ちを振り回されていたことが
パン屋を 始めたことで
すぅっと 消えたんだよね〜
と話したら、ちはるちゃんは、
ああ〜
なんか わかる〜!
とにこにこしていた。
で
ちはるちゃんは どんな年だったの?
と聞いてみたら、ちはるちゃんも、今年の今頃になって充実しているなぁと思っていたらしい。就職を目指して体力作りのためにウォーキングを始めたり、今まで面白くないなーと思っていた頼まれたパソコンの仕事がおもしろくなってきたり、今まで何となく買い物をしていたものが、今日はあれを作ろうと思って食材を買うようになっていたり、小さな気持ちの変化があったようだ。
昨日よりは 今日の方がよくなっているはずだからね
いつも 前進しているってことだよ
そうですね〜
1年前の今頃、仲間がこの家に寝泊まりして、パン工房を建設していた。
あれから1年後の今、パンを作ることが仕事になって、劇的に気持ちが変わり、幸せだな〜と思えることが多くなった。
そしてここから1年後の、来年の今頃、私は極貧から抜けだせているだろうか?そして、どんなことを考えているだろう?幸せだな〜と思えることが、さらに増えているだろうか?
1年後の自分が、ちょっと楽しみだったりする。