庭の角に植えてあるので、半月くらい前に蕾を確認したあと、目が届かないままでいた紫木蓮(しもくれん)。
工房をちょっと回り込んで見てみたら、何とたくさん花が咲いていた。
かなり老木となったこの紫木蓮、元々あまり花が咲かなくなっていたのだが、工房建設の前に以前あった場所から植え替えたので、弱ってしまったかな…と心配していたところ、移植したことでスイッチが入ったのか、古い株の脇に、真新しいひこ生え(株元から、新しい株となる芽が出たもの)が何本も出るようになった。
去年まではそれを切っていたのだけれど、元々の木がもう弱って寿命が来ているようでもあり、先端が折れて背が伸びなくなってもいるので、新しい幹を育てることにして昨秋は切らずに伸びたままにしていたら、その先端に花が咲いた。
小学校の入学式の頃、この木のそばで写真を撮った記憶がある。
ビロードのような紫が大人の色を思わせて、若かりし頃の母の面影と重なり、庭の木の伐採をする時に、この紫木蓮は私にとって切ることができない木の1本だった。
新しい枝にも思いのほかたくさん花が開き、この木が復活してくれそうな様子が妙に嬉しいのは、そんな思い出のせいかな・・・。