3週間くらい前に香り出した金木犀が、その3〜4日後にぱったり匂わなくなって、
あれ?
金木犀のにおいが しなくなった・・・
なぜ?
と思っていたところ、先週末になってまた甘い匂いが漂い始めた。
推測なのだが、前回香り出した数日後から蒸し暑い日が続き、花を開かせるのを一時停止したのでは?という気がする。毎年金木犀が咲くのは秋らしいカラっとした青空が広がる時期で、残暑が残る頃にあの甘い香りを嗅いだ記憶が私の中にはないのだ。
その甘い香りが、週明けの今日になるとさらに濃くなった。
我が家の金木犀もいつの間にか満開になっていて、買い物に外に出てみると、近所の金木犀の木も絶賛満開中!であった。
爽やかな空気と、金木犀の甘い香り。
私にとっては子供の頃に刷り込まれた9月の歳時記なのだけれど、会津にいた頃にはその甘やかな香りがすることがなく、ちょっと淋しい気持ちになった。聞くところによると、会津では冬の間に雪で折れてしまうため、金木犀や沈丁花といった香りのいい木を庭には植えていないのだとか。考えてみると金木犀は常緑の広葉樹なので、雪に当たったら枯れそうだものね。
それに今日、あらためてうちの近所を歩いてみてわかったのだが、金木犀の植えてある家が近所に何軒もある、というのも珍しいことなのかもしれない。金木犀自体がかなり大きくなるので、それなりに庭の広い家でないと植えるのも無理なのだろう。実際この近所には古い家が多く、香りのいい金木犀がよく植えられていたようなのだ。
おかげで9月のこの時期になると、空気が甘い香りで満たされる。
子供の頃からの記憶。
その香りで満たされると同時に、ここに住む安心感が私を包む。