駒=馬を繋げるほど茎が丈夫なので、コマツナギ。
子どもの頃、ボロボロになるくらいに見ていた植物図鑑に、名前の由来が書いてあった。
9年前の冬に実家である真岡の家に帰ってきた時に、うちの庭にはコマツナギは生えてはいなかった。
以前は近くのあぜ道でよく見かけていたけれど、そのあぜ道も今では遠い記憶の中で消えかけているくらいのモノクロの世界にいってしまったので、どこかに生えていないかなぁと思いながら散歩をしていた翌年の春に、アスファルトの裂け目から芽を出しているのを見つけ、折り取って(その時はまだ細い茎だったので、手で引きちぎれた!)挿し木して苗を作り、わざわざ庭に植えたのだ。
もともとが雑草なので繁殖力が強く、笹だらけの我が家の庭で枯れることなく大きくなり、毎年のように花を咲かせている。
私の中の記憶では、コマツナギは春に咲くことになっていたのだけれど、あらためて観察したら、コマツナギは梅雨が明ける頃の、7月に花を咲かせる。
今年も、1週間ほど前から花が咲き出した。
雨続きの天気だったけれど、昨日の午後久しぶりに・・・というか、ようやく晴れたので、写真を撮った。
夏の雑草のむせかえる緑色の中でコマツナギの控えめな小さなピンク色の花を見つけると、なんだか、心の中に眠っていた乙女心をくすぐられるような気持ちになる。
子どもの頃に着た浴衣の中に、こんなかわいいピンク色があったような・・・。
今朝、今年初めて、ミンミンゼミが鳴くのを聞いた。
夏が もう すぐ そこに 来ている。