家事や雑用を何もしないで自分のために時間を使う日、とあらかじめ決めておいた今日は、ずっと前から行ってみたいと思いながら行けずじまいになっていたカフェに、ランチを食べに行く。
ランチもおいしかったのだが、アンティークに包まれた、ちょっと不思議な作りの店内が何とも言えずにいい雰囲気で、ゆっくりと時間を過ごすことができて、それだけで幸せな気分になった。
私が席を立つ直前に他のお客さまが会計に向かったので、その方たちがカフェのオーナーと話をしている間に、壁の陰になって見えなかったその一画を見に行った。実は、私の席からは見えなかったその席の奥のインテリアがどんなふうになっているのか、食事をしながらずっと気になっていたのだ。
そ〜っと、壁の向こう側にどんなものが置いてあるのか覗いてみた瞬間、
うわ〜!
この雰囲気 私好み!!
という、ストレートにハートを射抜かれました!というようなアンティークの机や小物が絶妙にレイアウトされたその空間に、私はしばし目が釘付けになった(笑)
雑誌などで目にしたことがあるけれど、こんな素敵に作り込まれた部屋なんてそうそうお目にかかれないだろうと思っていた、夢の中にでてきそうなその風景は、重厚な机と地球儀、分厚い本の上に丸眼鏡、さらにレトロな太いアイアンの鳥籠と、椅子の脇には、旅に出ようと思ったら今すぐにでも旅立てそうな皮のトランク。
まわりの壁は、濃いブラウンのペンキを塗られた板を打ちつけてあり、片側に開いた大きな窓から明るい日が射しながらも、どこか暗い雰囲気になっていて、それがいかにも夢の中にいるような気分にさせる。
ちなみにそのカフェは、料理やそこにいる時間を五感で味わってもらうために、写真撮影はできないことになっている。なので、自分の目と感性をもって、記憶の中にこの画像を焼きつけるしかない。
それに触発され、模様替えしたいと思いつつ頓挫していた、我が家にある板の間を、こんな雰囲気に変えたい!とイメージすることができた。といっても、さすがにあの雰囲気を作るための材料は持ち合わせていないので、あるものでなんとかいい雰囲気に作り替えられたらいいなぁ〜。とりあえずは、長年放置されて薄汚れたままになっていた壁を白くしようと、帰りがけ、早速ホームセンターによって、壁用のペンキを買った。
工房のショップスペースに使った、「クラシックホワイト」というペンキの色がとても気に入っているので、それと同じものを塗ってみよう。それだけでも、部屋が明るく見えるはずだ。
それと、板を使って何か細工ができるといいな・・・。そんなことを考えるだけでも楽しくなってくる。
夜になり、自分のために使う一日の最後には、もう何年も前に(10年以上経っているかも?)手に入れたままなかなか見られずにいたDVDを、ようやく見た。
映画館で上映された頃に観て、とても気に入っていた、林海象監督の『夢みるように眠りたい』
終りの無かった物語に、終わりを告げに来てくれた人。
最後の場面で、やっぱり泣けた。
余命18年は、長いのか短いのか・・・
毎年カウントダウンする、とある一日のこんな出来事。