あっ！という間に、今年も１１月になってしまいましたねぇ・・・
いつものことながら、早すぎるっ！！
しかも、急に寒くなってきて、冬の気配がしてきた。
先週の日曜日に結城から来てくださったお客さま、２種間くらい前に、益子のスターネット経由で来てくれた時に紅玉の話題になった。このあたりのスーパーでは紅玉を見かけないという話になり、私が、アップルロールに使っている紅玉は益子産の低農薬のものだというと、
益子に あるんですか？
と聞かれたので、アップルランド島田さんを教えてあげたところ、
今度 買いに行ってみます！
と言って帰られたのだが、帰ったあとに、そう言えばもうすぐ紅玉の季節は終わってしまうので早めに行ってみてくださいね、と言っておくのを忘れた〜！と思っていたところ、今日顔を合わせたとたんに、
紅玉 買ってきました！
と、嬉しそうに報告してくれた。
え？
まだ 紅玉ありましたか！？
ジャムを作るだけでなく、普通に生で食べるりんごとしても酸味のある紅玉が好きな私は、先週のお店の休業日に紅玉を食べながら、
あと一袋くらい 買っておくんだった
もう 紅玉は終わっちゃっただろうなぁ・・・
と、しみじみ惜しんだばかりだったので、その一言に、思わず聞き返してしまったのだった。
お客さまによると、まだ数袋はあって、おじさんに聞いてみたら、
もう 紅玉は終りだねぇ
と言っていたとのこと。
日曜日のその日は、さすがに５時に店を閉めてから行ってもりんご屋さんには間に合わない。なので、月曜日には買いに行こう！と心に決めたところ、ありがたくもスターネットから陶器市の最終の２日間に向けてパンの注文をいただいたので、２日の月曜日にもパンを焼き、益子に行くついでができた。
…と思いきや、パンを焼いて袋詰めにするのに手間取って、工房を出たのが４時過ぎになってしまい、５時近くにりんご園の直売所に行った時にはもうシャッターが閉まっていて、紅玉に一歩届かず・・・うわ〜！残念！！
とにかく明日、もう一度来てみよう、と再決心しつつ、スターネットにパンの納品に行くと、小雨模様でもう暗くなる時刻というのに、陶器市で来ているお客さまで店内はまだまだ賑わっていた。そんなバタバタしている時にも関わらず、
何か 飲んでいきますか？
とスタッフの方に言っていただき、厨房の裏手でおいしいコーヒーをいただいて、人心地ついた。（ありがとうございます！）
実は時々、残ったパンをおみやげ代わりに持っていくことがあり、それをスタッフの方々が楽しみにしてくださっているらしく、パンと物々交換ですと言って、スターネットに顔を出すたびにお茶をごちそうしてもらってしまっている。そのお茶の時間にも癒されるのだが、スターネットのスタッフの方たちが創りだしている、人としての清らかさがあふれる空間にも、私は秘かに浄化されていたりする。
この役得は、パンを納品する人として関わらないと味わえない。それを思うと、このご縁を頂いたことに感謝の念でいっぱいになる。（裏話）
で、話は紅玉に戻って、そんなこんなの今日、はやる気持ちを押さえつつ、午前中に歯医者に行く予定があったのでそのあと直行で益子に車を走らせ、期待を胸にアップルランド島田さんの直売所に入って見てみると、棚の右端に紅玉らしい袋が２つ。特に品種の書かれた札が置かれていなかったので、シマダさんに、
これ 紅玉ですか？
と聞いてみたら、
紅玉です
と、さらっと答えてくれた。奪い取るように（！？）そのふた袋をかかえて、
これ お願いします
と台に乗せると、先に来ていたお客さまが、
それ 紅玉ですか？
と聞いてきた。
紅玉ですね
と答えたら、
紅玉かなぁと思って見ていたんですよ・・・
と、その方も紅玉が気になっていた様子。で、シマダさんに、
紅玉は もう 終わりですよね？
と聞いてみたら、
そうですねぇ
もう 園の方にもないなと（主人が）言っていましたからね・・・
すると、先にいた件（くだん）のお客さまが
それで 終わりですか？
と、念押しをした。
そうですね
この２つが 最後です
なんと、私が、今年最後の紅玉を手に入れたのだった。
紅玉が出回る時期は短く、普通は３週間ほどでなくなってしまうのだけれど、益子のここでは、１か月近くあるようだ。最後の紅玉の袋を抱えて、秋がここまで深まったんだと、しみじみとこれまでの出来事を思い返す。
夕方、酵母の世話をしに工房に行くために外に出たら、星が見え始めていた。天頂に白鳥座。その脇に、ベガとアルタイル。
夜中になって、下弦の月が上がってきた。
冬はもう、目の前に・・・。
