春になってから地面を覆い始めた小さな草にかわいい黄色の花が咲き、ちょっとしたお花畑になっている。
ずっとこの花の名前がわからずにいて気になっていたので、今日、あらためて調べてみたところ、どうやら「コモチマンネングサ」という名前のようだ。
先日、ブログをよく読んでくださっているお客さまから、
花の名前 よく知っていますね
と言われたのだけれど、子供のころから野の花や雑草の名前を覚えるのが好きだった。
私が子供の頃にはまだ未舗装道や田んぼが身近なところにあり、あぜ道や学校の帰り道、あるいは家の庭にも野の花が咲いていたので、学校の教科書にのっている草花も目にする機会が多かった。それで、花の名前に興味を持ったのだ。
それが今の今まで続いていて、知っている植物の名前が少しずつ増えていった。
ついでなので、花の名前を調べるには…ということを少し書いておくと、今の時代なら、インターネットで花が咲いている季節と花の色を入れて検索をかけ、その中で見つけることができればいちばん早い。
植物図鑑で調べる時にも、たいていは花の咲く時期と色で絞り込んでいく。
それでも、探している花がごく一般的なものではなかった場合には、見つけることが難しくなる。
その場合には、葉のつき方や形、厚みなどから、「科」や同じ仲間と思われる草を推測して、そこからまた調べていく。
今回の場合は、この花の写真がなかなか見つからなかったところ、近いと思われる草のデータに「ベンケイソウ科」とあり、そこから絞り込んでみたら、名前に行きついた。
ベンケイソウは葉が多肉性(肉厚の葉っぱ)の植物で、この小さな草の葉もどこか多肉植物のように見えたため印象に残り、あ、近いかも!と思って「ベンケイソウ科」で検索をかけたところ、その予想が当たって、名前が見つかった。
母は、この庭の草むしりを、誰かに頼むと取らないで残しておきたいものまで抜かれてしまったりするのが心配で、人に頼むことをせずに、一人で黙々と手入れをしていた。そして、こんな草を見つけたとか、かわいい草は全部抜かずに取っておくんだとか、そんな話をときどき私に楽しそうにしてくれた。
今、自分が庭の手入れをするようになってみると、他人に草むしりは頼めない、と言っていた母の気持ちがよくわかる。
コモチマンネングサも、こんなに増えたのはごく最近だ。
木を伐採して、植生が少しずつ変わっていく。それを楽しめる自分でいられるのは、母から譲り受けた才能(?)かも。