風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

オレンジアプリコットジャム

 先週の仕事休みの日に注文したあんずとバレンシアオレンジ、「いちばんおいしい時期に収穫して発送するので発送日の指定不可」となっていたところ、早くも先週の後半に届いてしまった。それも、金曜日と土曜日という、仕事日に。
 パンを焼く日にオレンジピールやジャムを作っている時間はないため、月曜日となり、しかし月曜日は睡眠時間1時間×4日の仕事日のあとで立ち仕事をする気にもなれず・・・というわけで、昨日と今日でオレンジピールとあんずジャムを作ることになった。
 去年、3kg近いあんずを仕込みのある日の夜中に作り始めてしまったところ、水分の多いあんずがなかなか煮詰まらず、このままでは仕込の時間が足りなくなる・・・と思い、煮詰め方が不十分なことがわかっていながら、

 ええ〜い!
 もう これでいいや!

と、中途半端なところで瓶詰にしたところ、おいしく食べられる範疇ではあったものの、パンにつけたりするには濃度が薄めでやや物足りないものになってしまい、

 失敗した・・・
 時間を十分にとってやるんだった

と、あんずジャムを食べるたびに後悔した記憶が鮮明に残ったので、今年は少なくても昼間に作ろう!と決心していたのである。
 今年はその反省も含めて、去年よりはやや少な目に注文したあんず。それでも、全部を一度にジャムにしようとすると煮詰めるのに相当時間がかかりそうな気がしたので、半分はドライアプリコットにできないだろうかと、ドライストロベリーを作った時の要領で、昨日のうちにあんずの40%の砂糖と合わせてジッパー付きの袋に入れて冷蔵庫へ。おかげでいい具合に水分が抜けたのだが、ドライにする前に火を入れたら、あんずはほとんどぐずぐずになって、崩れる寸前の状態になってしまった。
 これを乾燥させてうまくいくだろうか?と悩んだ挙句、失敗したらもったいない、という判定の元、刻んだ残りの生のあんずと一緒に鍋に入れ、2kg近いあんずを一度にジャムにしたのだが、なんと!半量のあんずの水分をあらかじめ抜いた状態になっていたため、全部を生で刻んで作ったよりも早く煮詰めることができ、さらに色も美しく、とろみ加減もいい具合で、

 もしかすると 今年のあんずジャムは
 人生一おいしくできたかも!?

というくらいに、うまくできた(気がする)。


 瓢箪から駒。とでもいうのでしょうか?おかげで、

 あんずジャムを作る時には、半分を砂糖漬け(半割りにして種を取ったあんずと、その40%の砂糖を合わせてジッパー付きの袋に入れて、冷蔵庫で一晩ほど置く)にしてあらかじめ水分を抜き、それと同量の生のあんずを刻んだものとともに鍋に入れて煮詰めると時間が短縮でき、かつ、とろみのある美味しいジャムを作れる。(あんずから抜けた水分は、砂糖と共に適宜煮詰めてあんずシロップに。炭酸割りにして飲んだらおいしそう!)

というオリジナル作戦を見つけ出すことができたのであった。

 ちなみに今年は、あんずとバレンシアオレンジが同じタイミングで手に入ったので、オレンジピールを加えたオレンジアプリコットジャムにしたのだけれど、オレンジとのバランスも、甘みと酸味のバランスも、

  これ 最高〜!

自画自賛したくなるほど、うまくいった(気がする)。




 で、さっそくトーストにつけて食べた。



 おいしい〜!
 わたしって 天才〜!

かどうかは定かではないが、ジャム作りが好き。ということは、間違いない。
 果物を煮詰めて、瓶詰にして、光に透かしてその美しい色合いを眺める。
 味わう以上に、その過程に魅かれるのである。