風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

晩夏

 立秋が来たら急に蒸し暑い日が続いてばててしまい、しばらくブログを更新する気力も失せていたところ、お盆が過ぎたところで早くも台風がやってきて暴風雨が吹き荒れ、真夏日+湿度が80%前後になって追い討ちをかけられたように昨日はぐったりとなった。
 今日は、その台風が去って一安心と思いきや、本日夕方4時過ぎになって突然のゲリラ豪雨!暴風雨に加えて雷が鳴り響き、只今外の景色は昨日以上にすごいことになっている。とりあえず降り出したさきほど、工房の窓を急いで閉めてきてよかった〜。

 2週間くらい前から、庭に植えているぶどうがいい匂いを放ちはじめた。去年もそうだったのだけれど、アーリーキャンベルという紫色のぶどうを植えたはずなのに、なぜか今年も紫色に色づくことなく緑色のまま熟している。
 それでもって、今年もなんだかんだでぶどう棚を作りそびれて枝が重みで折れてしまったり、葉っぱを虫に喰われたりして枯れたところが増えて、せっかくなった実も腐敗してしまったものがでているのだが、それでも房を探して切り取ってみると、一山くらいの実が摘めた。取り急ぎ瓶に詰めて、酵母用に冷蔵庫に保存した。




 去年生垣にしつらえたドッグローズは、今年も太い新梢が伸びてきて元気なのはいいのだが、夏の間に蝶が卵を産みつけ、今年も丸坊主になってしまった。小さな青虫を見かけた時に殺虫剤をスプレーしようかなぁと一瞬考えるのだけれど、蝶になるはずの青虫を殺してしまうことに抵抗を感じて、結局そのままにしているので、バラの葉っぱは食べつくされてしまうのだ。それでも、青虫が蝶になりきって秋になればまた、バラには葉が生えてくる。
 今日は、自宅の洗面所の窓の向こうで飛んでいた蝶の模様を見ようと意識を集中してみたら、なんと、アオスジアゲハだった。子供のころから青色が好きな私にとって、アオスジアゲハは憧れの(?)蝶なのだが、それほど珍しい蝶というわけではないらしいのに、なかなかお目にかかれたことがない。モンキチョウやモンシロチョウ、クロアゲハやキアゲハ、マダラチョウやシジミチョウは飛んでいるのをよく見かけるけれど、アオスジアゲハは「よく飛んで」はいない。幼虫のエサとなるのがクスノキ科の植物ということなので、たぶん繁殖場所がこの庭の近辺にはないからなのだろう。
 飛んでいた蝶がゆっくり羽を開いたので目を凝らしたら、鮮やかな浅黄色が見て取れて、

 ああ〜!
 アオスジアゲハだ〜〜〜!!!

と、子供のようにはしゃいだのだが、カメラを持って外に出ても追いつかないのはわかっていたので、羽にタテに並んだ青緑色の帯を目に焼きつけた。

 残暑が続いていても、台風が去ったあと、庭の中には秋の足音がしている。
 にぎやかだった蝉の声が少し静まって、秋の虫の声がかすかに聞こえるようになった。