風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

物々交換のカフェ時間

 営業日前に、週ごと、もしくは隔週くらいで益子のとん太ファミリーまでベーコンを買いに行く。
 昨日は、そのついでもあって、スターネットに納品前にもう一度焼いてみた地粉の食パンとブランブレッド、それから日曜日に売れ残ったパンのおまけも持って立ち寄った。
 このところ毎週顔を出していていたのだが、いつも家の用事を済ませてから出かけるので夕方の4時ごろになってしまい、だんだんと日暮れも早くなっているので、用事が済んだらあたふたと帰って来ていたのだけれど、今日は少し早めの3時過ぎにたどり着けた。
 業務的な話をした後、

 よかったら
 お茶でも 飲んでいきませんか?
 そちらの席で・・・

とスタッフの方に言ってもらった。
 いつもは、ちょっとした打合せ用になっている、カフェとは別の席でお茶をいただいていたのだが、今日は

 お好きな席へ どうぞ
 メニュー お持ちしますね

と、メニューまで手渡された。
 誘われるままに窓際の席に座り、黒豆茶を注文して、まるでカフェのお客さまのようにのんびりと、小雨がちらつく窓の外を見ながらお茶を頂いた。いつも休みの日とはいえ、家のこまごました掃除やら洗濯やらアイロンがけやら買い物やら、はたまた草むしりやら障子張りをして、それでも時間が足りない!というまま、次の営業日の前日になり、パンに使うフィリングを作ったり夜中に仕込む生地量を決めたり、その合間には夕食を作ったりという時間にばたばたと突入して、ほとんど気を抜く暇がなく過ぎてしまう。
 自分で、今日は一日何もしないで休む!と決めてでもおかない限り、たいていはそんな風にして終わってしまうので、こうやってお茶をいただいた時間が、とても貴重な一休みになった。

 お茶を飲み終わり、気になったルヴァンのいよかんピールとアーモンドのやわらかパンを手にして、

 これ下さい(笑) ← 家に残り物のパンが山ほどあるのに・・・

と、担当のスタッフの方に手渡したら、パンの代金だけを言われたので、

 お茶代も・・・

といったら、

 お茶は いいですよ
 いつも パンをいただいているので
 物々交換で

と交わされた。

 最初にスターネットの3人の女性スタッフにお会いした時、チラシのデザインをパンとの物々交換で支払いをしていることを話したり、オリジナルパンを作るために地粉を分けていただく時に、こちらのパンと物々交換をしていただいたりしたのだが、たぶんそのことを、スタッフの方たちにも話していたのだろう。スターネットの方々の言葉使いがどのスタッフも柔らかで、さらに私とのやりとりに関してもかなり詳しいことまで聞いているらしく、とても密なミーティングをしている様子を感じるのだ。そのことが、さりげなく私に安心感をもたらしてくれる。
 スターネットというカフェの空間が創り出している落ち着きは、建物やレイアウトやインテリアだけがそうしているのではなくて、そこにいる「人」が生み出しているものなんだなぁと思いつつ、今日も今日とてまたもやばたばたと一日が過ぎていき、初の納品日が明日となり、緊張感高まってきました・・・!