インターネットのブラウザのFirefoxに、最近「忘却」というボタンがついた。
24時間以内のブラウズの履歴を完全に削除する、というものらしいのだが、逆に考えると、普通の履歴の削除だけではどこかにまだ記憶が残っていて、24時間を過ぎたらもうその記憶を完全に削除することはできないよ、ということなのだろうね。
24時間以内なら、人の意志によって記憶を完全に消せる。
人の意志に寄らなければ、パソコンはいつまでも記憶し続ける。
人は、忘れたくないのに忘れてしまって悲しくなったり、忘れたいのに忘れられずに切なくなったり・・・。
だいたい、そのボタンの名前が今どきのカタカナではなく、「忘却」という漢字2文字の日本語、というのもインパクトが強い。
思わず、「ぼうきゃくっ!」と言いながら履歴を消したくなる…衝動に襲われる(笑)
日常生活の中でも、たまに使いたくなる場面がありそうな・・・。穴があったら入りたいくらいのハズカシイ出来事を、ぼうきゃくっ!とボタンを押して、みんなの記憶から消しちゃう、、、とか。。。
でも、「復活」とかなんとかいう、記憶を新たに戻すボタンがあったらどうなんだろう?「今」を生きることで過去の記憶が薄れていく・・・というのが、人にとってはいちばんいいことなのかな?
「忘却」ボタンを押しながら、そんなことを考える。画面上で凹凸のない「忘却」ボタンのくせに、なかなか意味深なのである。