会津に住んでいた頃から、「EM」や「ぼかし」のことは地元のおばちゃんたちからよく聞いていたのだが、そして、ずっと気になる代物だったのだが、なかなか自分でもそれを使ってみよう!と思いきるタイミングがなく、気になるものリストに入れたままだった。
が、ついに私も、遅ればせながら「EM」デビューをしたのである。
きっかけは、パン工房の排水管が小麦粉が原因で嫌なにおいがするようになったこと。だからといって、強力な化学合成のパイプ洗浄剤のようなものを使う気にもなれず、何かいいものはないものだろうか?と考えていた時に、思い出したのだ。
そうだ!
EMはどうだろう?
ずっと 使ってみたいと思っていたんだったっけ!
で それはどこで売っているの?
と調べてみたら、なんと!全国にいくつかある販売店の一つが、益子にあるではありませんか!(EMの前に、益子ってすげ〜!と思った(笑))
それで、早速EM発酵液を作るための原液と糖蜜を購入し、作ってみた。
米のとぎ汁にEMの原液と菌の栄養素となる糖蜜を加え、ペットボトルに入れて温かいところに置く。温かいところといっても、30〜40℃の温度がよいとあったので、とりあえずお風呂に浮かせておくことにした。
しかしながら、夏場は1週間、冬は2週間ほどで完成するとあったにもかかわらず、なかなか発酵が進まない。ふたを開けてもガスが抜ける勢いがよくなってこない。
なんだなんだ
パンの元種に続いて こっちもか?
と悲しくなったのだが、多少はぷしゅっとなるので、それなりに発酵はしている模様。だが、甘酸っぱい匂いはしてこずに、糖蜜のにおいがするばかり。
1週間を過ぎたところで待ちきれなくなり、そして、夏からハス池にしている火鉢に涌いてしまったアオコが水面にブヨブヨと気持ち悪いくらいに繁殖してしまっていたのが気になって仕方なかったので、試しに“EMちょっぴり発酵液”を入れてみることにした。EMを買いに行った時に、販売店の方から「(メダカなどを飼っている)水槽にEMだんごを入れておくとアオコが消えて水が澄むんですよ」という話を、たまたまお店にある水槽を例に教えてもらったので、試してみたかったというのもある。
とりあえず
あそこに入れてみよう
いい状態に発酵しているのかさえも判断しかねるEMちょっぴり発酵液を、適当にどぼどぼっと火鉢池に投入してみた。入れた瞬間、発酵液を投入したところのアオコがさあっと引いて、丸く穴が開いたようになった。が、投入した水の勢いで穴が開いたのか、それともEMの微生物群の賜物なのかは、その時点ではわからない。
次の日に、工房の窓越しに火鉢池を見たときも、丸い穴はそのままで、心なしかその穴が大きくなったような気がしたのだが、さらに2〜3日後の日曜日の夕方、
そう言えば あれ(火鉢池のEMちょい発酵液を入れたあとのアオコ)はどうなったかな?
と、間近までいって見たところ、
うわ〜!
すげー!
EM すげ〜〜〜!!!
池を見た瞬間に、感動した。本当にアオコがすべて消え去り、水が完全に透明になっていた。そして、火鉢池の水が完璧に透明になったおかげで、ボウフラが涌いているのまで如実に見えるようになっていた(爆
ボウフラ 涌いてるよ。。。
蚊に刺されながら、EMの威力を垣間見た。
とりあえず、発酵途上の中途半端と思われる初回のEM発酵液?はこのまま使ってみることにして、あらためてもう一度、米のとぎ汁EM発酵液を仕込んでみることにする。
これで私のまわりの菌のバランスがよくなれば、パンの元種もすんなり作れるようになるのではないか?という淡い以上の期待を寄せつつ・・・。
そういえば、もやしもんはあの後一度も私の前に現れない。
菌には菌を。菌にもすがる菌頼み。
私のアイデンティティを取り戻すために!?
※EMとは
Effective Microorganisms の略で、有用微生物群のこと。
EMとして販売されているものは、人にとって安全で有用な微生物ばかりが、5科10属80種ほど含まれている。
1種類の選ばれた菌を純粋培養しているイーストや市販の天然酵母とは違い、多種類の微生物が含まれているところが自家製酵母と似ていて、親近感を持つ(*^_^*)
EMの誕生秘話がおもしろい → ★