風の通りすぎる場所@あおいベーカリー

自家製酵母のパン工房「風の通りすぎる場所@あおいベーカリー」に関するお知らせと、何気ない日常を綴っています。

借景もみじ

 お隣さんの庭のもみじが、今頃になって色づいてきた。
 住宅街の庭の一角なので、周りに見えるのは一軒家や畑や電柱だったりするのだけれど、夕方、洗濯物を取り込もうとしたところで、低い位置に来た冬の太陽光を透かした瞬間の輝やきを見つけた。
 




午後4時の斜光を透かして、錦絵のよう・・・




 季節が移り変わるごとに、パンの焼き上がりに微妙な違いが出てくる。
 発酵の速度もそうなのだが、オーブンに入れてから焼き上がるまでの具合も変わる。
 秋の間、オーブンに入れたらすぐに「調理」のボタンを押して焼き上げるとうまくいっていたものが、先月の下旬から、そのやり方だと胴割れするようになった。胴割れというのは、特に進展性が低いハード系のパンが、クープを入れたところからガスが抜けきれずに、パンの底に近い部分が意図せずにぱっくりと割れてしまうこと。
 どうすれば胴割れを防げるのだろうと、ここ3〜4週間、少しだけやり方を変えてみたりしながら試行錯誤していたのだが、今日、ふと、思いついたやり方を試してみたら、

 わー
 胴割れしないで焼けた〜〜〜!!!

ちなみにこの工房で使っているオーブンは、予算の都合で、パンに特化したオーブンではなく、基本的な機能のみの業務用中型オーブン。上火と下火の温度を変えることはできず、スチームを入れることもできない。何事も人力で調整するしかないので、知恵と工夫で問題解決ができるとすごく嬉しいのだ。
 ささやかにパンを焼いて、つつましく暮らす。それはそれで、私の身の丈に合っている気がする。