8月の終わり頃、思い立って、コーヒーの生豆を買った。
調味料などを買っているウェブショップで、最近になって生豆を販売するようになり、その中にルワンダの豆もあったので、久しぶりに自分で焙煎してみようかなぁという気になったのだ。
ちなみに初めて焙煎してみたのは、6~7年前。興味半分でやってみたのだけれど、確かその時に2kg近くの豆を煎ってみて、このくらいまでの色になれば自分の好みの味になる、というコツをつかむくらいのところまでは到達できていたので、今回久々に煎ったにもかかわらず、1回目で結構いい感じにできたのにご満悦となり、その後1週間おきにコーヒー豆を煎っている。
で、先週末の日曜日(って、昨日)も、午後6時近くになって、3日間のパン屋の仕事が終わる直前に焙煎した。
使っているのは、手持ちでガスコンロの上で使う小さな煎り器なので、一度に煎れるのは4杯分くらい。
とはいえ、焼き上がるまには20分くらい煎り器を振り続けなければならない。
最初はなかなか変化が起きないのだが、10分以上振り続けるうちにようやく豆に色がついてきて、チャフと呼ばれる皮(?)が飛び始める。
そして、にわかにパチパチパチと豆がはじける音がしてきたら、そこからは焦げないように気をつけながら、好みの濃さまで煎っていく。
煎り終えたら急いでザルに豆をあけ、余熱で焦げすぎないように、かつチャフを取り除くようにうちわで扇ぐ。(ゴミが飛び散りまくるので、この作業はデッキに出てパタパタしている)
コーヒー豆を煎ることに集中して仕事とは関係のないものを作る、ということと、コーヒーが持つ癒やしのアロマに包まれて、営業日の緊張感が次第に解きほぐされていく。
空には、三日月。
秋もだいぶ深まってきた。
さて、そんな営業日開けの月曜日の朝。
一晩寝かせたコーヒー豆で、コーヒーを淹れる。
自家製パン(ぶっちゃけ売れ残り)のトーストと、昨晩の夕食の時に取り分けておいたサラダで、朝ごパン。
パン屋になったおかげで、人生の全時間を、自分で自由に使えるようになった。
私にとってはそのことが、幸せだな~と思いながら生きられるようになった最大の根源のような気がする。
シアワセの元になるものは、人それぞれだけれど、その一番最初にあるものは、お金ではないと思う。
とりあえず1kg買ったコーヒーの生豆は、シアワセの種となって、まだまだ在庫 確保中~。